仕事の裁量について、従業員がどのように感じているかをあらわしており、値が低いほど、思うように仕事が進められないと感じる人が多いことを意味します。
この因子を構成する質問
- 自分の裁量で仕事を進めることができた。
- 仕事の進め方は、任せてもらえた。
- 仕事上のことは、自分で決めることができた。
- 仕事では、自分の意見や判断が尊重された。
分類
メンタルヘルス結果
環境要因 > ストレス原因 > 組織のマネジメント
この因子の偏差値が低い場合は...
従業員は裁量が小さいと感じている可能性があります。
思うように仕事を進めることができないことや、自分の意見が仕事に反映されないなどの不満を抱えている従業員がいるのかもしれません。
チェックリスト
- 組織の仕事がもともと裁量を持たせにくいものなのか、そうではないのか
- 一部の従業員が不満を持っているのか、組織全体なのか
(「仕事の裁量」の低値割合の結果を参照) - 組織は意思決定が変わりやすい状況に置かれていないか
施策例
アプローチ1
従業員にとって、自分の能力よりも少し高いレベルの業務を任せられることは、仕事へのやりがいや成長につながります。
しかし、ルーチンワークや方法の決まりきった仕事など、意義を見出しにくく感じる仕事ばかりでは、従業員の意欲も下がり、不満が生じやすくなります。
これら仕事の裁量に関わる内容は、上司の方々が仕事の難易度や納期、従業員の能力など様々な事項を加味して決定されていると思われます。
そのため、必ずしも従業員の希望通りに裁量を与えられるわけではないことは仕方ないことでしょう。ただし、その中でも従業員に権限委譲できる業務を検討することはしてみてもよいかもしれません。
もし、責任範囲を広げたり、権限委譲することが難しい場合は、他への影響力が比較的少ない業務の裁量を与え、従業員個人の力で完遂させるよう促すことも効果的です。
なお、業務が達成できた時は、ポジティブなフィードバックを積極的に与えましょう。
アプローチ2
組織の特性や従業員の能力・スキルの度合いによっては、従業員にある程度の裁量を与えることが難しいことがあると思います。
そうした場合でも、従業員が窮屈に感じることなく、自分自身が重要な組織の一員であると感じながら仕事に取り組めるようにするためには、上司の方が業務に関して従業員の意見を吸い上げる機会を設けると良いでしょう。
従業員から日頃関わっている仕事の中で感じていることや改善意見、提案などを聞き、その中から一つでも活かせるものを見つけて反映させるようにします。
意見を聞くだけで何も変わらない状態が続くと、従業員は「意見を出しても意味がない」と思うようになり、次第に意見も出さなくなり、業務に対する意欲も下がってしまいます。
組織の状況や仕事の内容によっては、意見や提案をそのまま反映させることは難しいかもしれません。
どうしても活かせそうなものがない場合でも、意見した従業員に対し、感謝の気持ちを伝えることが重要です。